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痛風の治療

痛風とは

痛風は、血中の尿酸値が高い状態(高尿酸血症)が続くことで発症する病気です。
尿酸が体内に蓄積し、結晶化して発作的な関節炎(痛風発作)を引き起こし、2~3日間歩けなくなるほどの激痛を伴います。
特に足の親指の付け根が赤く腫れて激痛を感じるのが特徴です。
風が吹いても痛いことから「痛風」と名付けられました。
足の親指の付け根以外にも、足関節、足の甲、アキレス腱のつけ根、膝関節、手関節にも発作が起こることがあります。
また、手や足の指、耳にコブ(痛風結節)ができることもあります。
尿路結石も併発しやすく、肥満や高血圧などの生活習慣病を伴うことも少なくありません。
痛風発作を何度か経験している方は、発作の前兆(違和感)を感じることがあります。
痛風は主に男性に多く見られるため、男性の方は特に注意が必要です。

痛風の症状

よく聞かれる痛風の痛みは、正確には痛風発作を指します。
痛風発作は尿酸の結晶が関節に沈着し、ある日突然、腫れと激痛を引き起こします。
前日まで何も症状がなくても急に痛みが始まることが特徴です。

症状の特徴

  • 激痛
  • 赤く腫れている
  • 熱を持っている

歩行や仕事が困難になるほどの痛みが襲うことが多く、早期の対策が重要です。

痛みの原因

血液中の尿酸値が上昇しすぎると高尿酸血症になり、尿酸塩が関節内に結晶化します。
これがストレスや尿酸値の急変により剥がれ落ちると、白血球が異物と判断し処理しようとするため炎症が起こります。
この炎症が腫れ上がり激しい痛みを引き起こすのが痛風発作の正体です。
高尿酸血症の原因は生活習慣や体質により腎臓から尿酸の排出が低下したり、暴飲暴食などが考えられます。

痛くなりやすい場所

  • 足の親指の付け根(最も多い)
  • 足首
  • 足の甲
  • 手首

通常、痛みを感じるのは一度に一ヵ所のみで、複数の関節が同時に痛むことは稀です。

痛風発作時の対処法

痛風発作を発症した場合、以下の対処法があります。

  1. 患部を心臓より高い位置で固定する。
  2. 患部を冷やして安静にする。
  3. 医師から処方された薬を服用する。

患部を揉んだり温めたり、お酒を飲むことは避けてください。

痛風の治療法

痛風発作時には炎症を抑える治療が必要で、痛み止めの内服薬や湿布を使用します。
当院では、痛みが強い場合には超音波エコーを使用し、関節内にステロイドを注射することも可能です。
痛みが緩和した後に尿酸値を下げる薬を開始するか検討します。
適切な治療を行わないと関節の破壊や腎機能障害などの合併症を引き起こすため、早期の診療が重要です。

痛風の予防

プリン体を多く含む食事を控える

痛風は食生活と深く関わっています。
プリン体は煮たり茹でたりすると水に溶け出し、摂取量を減らすことができます。

プリン体を多く含む食べ物

レバー、ビール、えび、もつ類、白子、うなぎ、ニシン、たら、イワシ、鰹、鮪など。

アルカリ性の食べ物を積極的に摂取する

野菜や海藻はビタミンやミネラルを多く含むアルカリ性の食品です。
尿酸はアルカリ性によく溶けるため、これらを摂取することで尿酸の排泄を促進します。

水分を多く摂る

尿酸の排泄を促すため、1日に2?3リットルの水分補給が推奨されます。

肥満を改善する

適正な体重を維持するために、適度な運動やバランスの取れた食事が必要です。
ただし、過度な運動は避けましょう。

痛風でよくある質問

ビールだけ控えれば大丈夫ですか?

尿酸値はアルコールそのものでも上がります。
プリン体ゼロのビールでもアルコール自体で尿酸値が上がりますが、ワインは比較的尿酸値を上げにくいと言われています。

食事制限だけで大丈夫ですか?

尿酸値は食事だけでコントロールできないことも多いです。
暴飲暴食を避けることが重要です。

食べた方が良いものはありますか?

乳製品、海藻、野菜、きのこ、芋などを積極的に摂取することをお勧めします。
コーヒーも尿酸値を下げる効果があると言われているので、1日3杯程度は大丈夫です。

痛みが無くなったら治ったと判断して良いでしょうか?

痛みがないからと言って、関節内に結晶化された尿酸が消えているわけではありません。
関節内の尿酸結晶は約5年かけてなくなると言われています。

薬で痛みが無くなったらもう飲まなくて良いのでしょうか?

尿酸の薬をやめると2日ほどで尿酸値は元に戻ります。
尿酸値が下がっても関節内の尿酸結晶が消えるまでの5年間は、痛風発作が再発する可能性があります。

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