リウマチの治療
関節リウマチとは
関節リウマチは、指、手首、ひじ、肩、膝、足首、足の指などの関節に炎症が起こり、痛みや腫れを伴います。
進行すると関節が変形し、破壊されることもあります。
これにより日常生活が困難になり、身体の動きが制約されることで社会的活動が減少するリスクもあります。
関節リウマチは高齢者の病気とされがちですが、実際には30代でも発症します。
国内には100万人以上の患者がいて、毎年1万5千人以上が新たに発症しています。
特に30代から50代の女性に多いとされています。
関節リウマチの症状
関節リウマチの初期症状
関節リウマチの初期症状として、以下のようなものがあります。
これらの症状はリウマチと結びつきにくく、治療の遅れに繋がることがあります。
「もしかして」と思った際は、当院にご相談ください。
- 倦怠感
- 食欲不振
- 体重の減少
- 微熱が続く
関節リウマチの主な症状
- 起床時の手足のこわばり
- 手指の関節の痛み、腫れ
- 手首の痛み・腫れ
関節リウマチの発症しやすい部位
関節リウマチは手指、足指、手首、足首、膝、肩に特に発症しやすく、左右対称に症状が現れることがよくあります。
関節リウマチの原因
私たちの身体には免疫機能が備わっており、細菌やウイルスから身体を守っています。
しかし、関節リウマチは免疫機能に異常が起こり、骨や軟骨を誤って攻撃・破壊してしまう病気です。
なぜ免疫機能の異常が起こるのかは未解明ですが、細菌・ウイルスの感染、過労、ストレス、喫煙、ホルモンバランスの乱れ、遺伝、外傷などがきっかけとされています。
関節リウマチの検査
血液検査やレントゲン検査を行い、総合的に診断します。
初期の関節リウマチでは骨の異常が見られない場合もあるため、その際はエコー検査を行います。
関節リウマチの治療
当院では、関節の部位にかかわらず、内科的治療とスプリントによる局所安静を基本として治療を行います。
内服治療
メトトレキサート、タクロリムス、ミゾリビンなどの免疫抑制薬、サラゾスルファピリジン、イグラチモド、ブシラミンなどの免疫調整薬、トファシチニブなどのJAK阻害薬を用いて、症状の改善を目指します。
注射療法
関節の腫れが続く場合には、ステロイドの関節内注射を行います。
手術
保存療法で効果が得られない場合には滑膜切除術を行います。
関節の変形が進行している場合、軟部組織の再建術や人工関節置換術、関節形成術、関節固定術などを行います。
関節リウマチに関するよくあるご質問
関節リウマチにどのような症状がありますか?
代表的な症状は関節の痛み、腫れ、朝起床時のこわばりです。
手足の指、手首、肘、肩、膝、足首などに症状が見られます。
関節リウマチの診断はどのように行いますか?
血液検査やレントゲン検査などを総合的に見て判断します。
手のこわばりが続くのですが、リウマチでしょうか?
手のこわばりは関節リウマチの代表的な症状ですが、こわばりだけでは診断できません。
多くの場合、腱鞘炎の可能性もあります。
心配な場合は診察をお受けください。
関節リウマチと診断されましたが、日常生活で注意する点はありますか。
炎症や痛みのある関節には負担をかけないようにすることが重要です。
変形が進行しないよう、道具の持ち方や荷物の運び方などを工夫する必要があります。
